


こちらの不思議な動物。
当店が主催した2023年5月の「ヒメネスファミリーの木彫り人形展in東京」
のためにアンヘリコ・ヒメネスに依頼したモチーフの木彫人形。
オリジナルは父マヌエル・ヒメネスで、あるコレクターの方のお宅に飾ってあった木彫り人形と同じものを製作してもらいました。
古いメキシコ民芸の書籍でも、あまり見たことのない作品のため
父の仕事をずっと見てきた アンヘリコに聞くと、「シマリス」なんだとか。
確かに顔から背中にかけて縞模様があり、顔が薄く白い種類も存在するようです。
主に北米大陸に生息するようで、まさにメキシコらしい小動物。
ですが、こちらの木彫り人形のサイズは本物の3倍ほどのサイズで、
ダイナミックな彫りの質感が表れています。
発想や造形の粗々しさは父親から受け継いだ才能とセンス。
それがいかんなく発揮された、ビンテージのウッドカーヴィングにも負けず
劣らない素晴らしい作品です。
(2023年5月 在日メキシコ大使館でのデモンストレーション)

(アンヘリコ・アンパロ・ヒメネス オアハカ・アラソラにて2024年10月 撮影)
素材/木
サイズ/ 高さ 18 体長 35 尻尾含む体長 57 幅 11 (cm)
-ARTIST-
Angelico Jimenez Hernandez(アンヘリコ・ヒメネス・エルナンデス)
1954年生まれ。
マヌエル・ヒメネス・ラミレス の次男で12歳から父の木彫りを手伝い始める。
彼が製作に加わるようになり、大きく作風が変化。
しっかり研鑽し滑らかな質感の仕上がり。
またいち早くアクリル塗料を取り入れ、ドット模様や細部に至るまでムラなく塗装が為されるようになり、
現在のファミリーの作風を作り上げた功労者とも言える。
作家性を保つために署名をいれるようになり、父マヌエルのサインも彼が代わりに書いていたようだ。
大きなサイズの人形を得意とし、緑や青の着色が好み。
息子2人のうちロケ は製作を中断中。アンヘリコJr は木彫り人形を製作しているが、
ファミリーの作風とは異なる現代的なスタイルで自ら工房を設立している。
娘マリカルメン夫妻が現在は父の製作を手伝っている。
ほぼ注文品のためオアハカ市内の民芸品店でも作品を見かけることは少ないかもしれない。