
50年代にオアハカのアラソラ村でマヌエル・ヒメネスさんが作り始めた木彫り人形。
観光客にたくさん売れるようになり、
瞬く間に木彫り職人は増え、他の村でも同様のものが製作されるようになりました。
ウッドカービングと英語で呼ばれていた人形は、怪物や想像上の生き物が
モチーフになっていき、派手な彩色からアレブリヘス(妖怪のようなもの)と呼ばれるようになります。
しかしそんな流行とは無縁で、観光客どころか現地のメキシコ人でも寄り付かない
ラ・ウニオン・テハラパン村のサンチアゴ一族は、
古いウッドカービングの製法のまま作り続けてきました。
こちらは2年前に老衰のためお亡くなりになったフランシスコ・サンチアゴさんの作品。
村で木彫りを始めた弟のマルティンさんの影響で製作を始めますが、動物ではなく当初から
人物像を作っていたそうです。
悪魔や聖人、三賢人など名作が多いですがコチラは80年代につくられたカラベラ=がいこつのカップル。
まだアニリナと呼ばれる化学染料で塗装されているので、色はかなり薄くなっています。
デフォルメされたフォルムがコミカルで、無機質な表情もユーモアたっぷり。
男性はハットに赤いシャツ、女性は水玉のワンピースにショールとオシャレに仕上げられた
ビンテージウッドカービング。
もはや貴重というよりミュージアムピースかもしれないガイコツカップルになります。
*2体セットになります。
サイズ/約 高さ 15.5 幅 6 厚み5.5 (cm)

2015年撮影