

世界中のフォークアートファン及びコレクターから愛される、歴史あるメキシコの民芸品。
オアハカのウッドカービングと並び人気なのは、
1930年代から作られるようになったツリーオブライフ=生命の樹。
プエブラ州イスカール・デ・マタモロスという小さな街で、生命の樹を思いつき
作り始めたアウレリオ・フローレス。
そしてその息子フランシスコとその親子は、様々なカトリックにまつわる陶芸品や生命の樹、
死者の日のガイコツや、魔除け人形などのオブジェを生産してきました。
こちらは2006年に亡くなったフランシスコ・フローレスが70年代に製作した
聖人ディエゴ(サン・チアゴ)の陶芸人形。
フランシスコ自身が脂の乗った時期で、多くの作品をこの時期に残しています。
大柄なサイズ感と、変わらない馬や聖人の表情。(無精髭が特徴?)
聖書でヤコブと呼ばれるサンティアゴは、イエスに最初に付いていった使徒で、
イベリア半島(スペイン)を布教し、異教徒と戦ったという伝説。
兵を率いる猛々しい姿ですが、フローレスの作品としてはかなり珍しいもの。
ファミリーの晩年80年代は、フランシスコの妹たちが着色を手がけていました。
しかし塑像と陶芸の跡を継ぐものがおらず、その作風と作品の生産は途絶えました。
これらは娘であるエリアさんから譲っていただいたデッドストック品で、
世に出回っていないフランシスコ・フローレスの作品になります。
そのためコンディションの面では最高で、ダメージは全くなく色あせもほぼありません。
フローレス家の作品がこのような新品の状態で残されているのはかなり貴重で、
これから博物館から所蔵要請がくる可能性のある素晴らしいフォークアートです。
素材/陶器
サイズ/高さ28 幅12 奥行き22(cm)