カトリックが主な信仰のある国々では、民衆が教会に捧げる絵画が作られています。
自らの災いから逃れた、また願いが叶った出来事などを、文章とともに
その様子を絵に表現します。
現在ではヨーロッパではほとんどその習慣はなくなったようですが、
メキシコではまだまだ専門の絵師がいるくらい、この奉納画の存在は重視されています。
それらエクスボト(EXVOTO)と呼ばれ、使い古しのブリキやアルミの板に描かれています。
それぞれ日常からあり得ないような出来事、浮気やお金にまつわる出来事がユニークに表され、
かのフリーダ・カーロもこのエクスボトに影響された作品を数点残しています。
そんなフリーダが題材となった珍しい作品。
「カトリーナ・パラクトスは画家フリーダと友人の一人になれたことを、聖人ラモンの無限に感謝することを
この奉納画に描きます」 メキシコ 1940年
サン・ラモン・ノナトは動物や出産にまつわる守護聖人。
なぜ蓄音機があるのか謎ですが、フリーダの家にでも招待してもらったのでしょうか?
絵の明快さとともに味のある筆記体の文章。
ブリキ絵は文字のデザインも重要です。
素材/ブリキ板
サイズ/縦 18 横 22.3 厚み0.2 (cm)