世界中のフォークアートコレクターを魅了するオアハカ州の木彫り人形。
現在では技術や表現方法が進化し、メキシコを代表する民芸品になりました。
オアハカ市内から小一時間ほどの小さな小さな村 ラ・ウニオン・テハラパム。
この村の長老とも言えるマルティン・サンチアゴ (93歳)が1960年代後半、
アメリカの出稼ぎから帰ってきた後にマヌエル・ヒメネスの存在を知り、
彼の作っている木彫人形を真似て作り始めたよう。
こちらはマルティンの弟キリーノやプラシードの甥にあたる、
アンヘル・クルスさんの作。
彼の得意な壁掛けオーナメントシリーズの
色鮮やかなピンクのサイです。
アニリン染料で着色していることから、
古い木彫り人形の雰囲気を最も現代に甦らせているアンヘルさんは
30cm近い大きめの木彫り人形も製作している、村では貴重な職人さんです。
日本の民藝運動に参加した工芸家たちもコレクションに加えたオアハカの木彫人形。
普遍的なオアハンウッドカーヴィングの意匠を守り続けている
貴重な動物たちになります。
サイズ/ 高さ8 幅6 奥行き8 (cm)

2025年3月撮影 アンヘルとカルロッタ夫妻
【オアハカン・ウッドカーヴィング(ウニオン村)】
50年代にオアハカのアラソラ村でマヌエル・ヒメネスさんが作り始めた
木彫り人形。
目の前にある大きなモンテアルバン遺跡が世界遺産に登録され、
観光客が増加。
遺跡近くまで売りに出向いたマヌエルの目論見は的中。
人気作家になり村にまで買いに来る観光客も増えました。
そして瞬く間に職人は増え、他の村でも木彫人形が製作されるようになりました。
ウッドカービングと英語で呼ばれていた人形は、怪物や想像上の生き物が
モチーフになっていき、派手な彩色からアレブリヘス(妖怪のようなもの)と呼ばれるようになります。
1950年代のスタイルそのままの素朴な作風で作り続けるサンチアゴ一族の他に、
名職人と誉高いガビーノ・レイジェスやアルベルト・ペレス、
アンヘルの娘婿であるルイス・ガルシアなど、名の知られた木彫り職人がいます。
ラ・ウニオンでは木彫り人形をFigura de Madera =木製の人形(または造形)と呼んでいます。