世界中のフォークアートコレクターを魅了するオアハカ州の木彫り人形。
現在では技術や表現方法が進化し、メキシコを代表する民芸品になりました。
しかし1960〜80年代に作られていた、いわゆるヴィンテージのウッドカーヴィングは釘打ちで彫りも粗く、褪色もありますが、素朴な雰囲気と佇まいは
骨董として不変の魅力があります。
こちらはキリスト誕生を祝福した「東方の三賢人」の木彫り人形3体セット。
90年代前半に制作されたマルティン・サンチアゴの作品です。
エキゾチックな装束を身に纏い、
それぞれ手にはキリストへの贈り物(黄金・乳香・没薬)を象徴する
壺や容器を大切に抱えています。
3人とも容姿や衣装は似ている造りですが、肌の彩色を見ると
ブラウンはアフリカ系で褐色の肌のバルタサール、
薄いイエローはヨーロッパ系の肌のメルチョール、
オレンジはアジア系のガスパールでしょう。
全体的に褪色具合もゆるやかで鮮やかさが残る、
コンディションの良いヴィンテージウッドカーヴィング。
クリスマスシーズンのデコレーションとしてはもちろん、
フォークアートのコレクションの一つとしても存在感を放ちます。
マルティンさんはもうこのサイズの人型の人形は作らないので
すでに希少性のあるウッドカーヴィングになります。
サイズ/ 高さ約20−20.5 幅約7-7.5 奥行き5.5-6 (cm)
【オアハカン・ウッドカーヴィング(ウニオン村)】
50年代にオアハカのアラソラ村でマヌエル・ヒメネスさんが作り始めた
木彫り人形。
目の前にある大きなモンテアルバン遺跡が世界遺産に登録され、
観光客が増加。
遺跡近くまで売りに出向いたマヌエルの目論見は的中。
人気作家になり村にまで買いに来る観光客も増えました。
そして瞬く間に職人は増え、他の村でも木彫人形が製作されるようになりました。
ウッドカービングと英語で呼ばれていた人形は、怪物や想像上の生き物が
モチーフになっていき、派手な彩色からアレブリヘス(妖怪のようなもの)と呼ばれるようになります。
1950年代のスタイルそのままの素朴な作風で作り続けるサンチアゴ一族の他に、
名職人と誉高いガビーノ・レイジェスやアルベルト・ペレス、
アンヘルの娘婿であるルイス・ガルシアなど、名の知られた木彫り職人がいます。
ラ・ウニオンでは木彫り人形をFigura de Madera =木製の人形(または造形)と呼んでいます。