メキシコのフォークアートを代表する素材のひとつ、パペルマチェ=張子。
スペインから伝わった張子の技術はメキシコで独自の発展を遂げ、
玩具や仮面、祭りの人形、ピニャータなど、
現在でもさまざまな形で作られています。
こちらは、そんなメキシコの古い張子人形のスタイルをもとに、
職人 Oscar Becerra Mora に制作してもらったもの。
ディエゴ・リベラとフリーダ・カーロが収集していた中にも、
このような素朴でユーモラスな張子人形が見られます。
彼らのコレクションはどれも大きなものですが、縮小サイズで制作を依頼したものになります。
一見するとピエロやサーカスの人形のようにも見えますが、
こうした何とも分類しにくい自由な造形こそ、
メキシコのフォークアートの面白さだと思います。
白く塗られた細長い身体に、ぐるぐるとした手描きの模様。
大きく広げた両腕、オレンジ色の足、胸にはカラフルな幾何学模様。
そして頭には、かなりインパクトのある青い帽子。
作者のオスカル・ベッセラは40歳になる張子作家。
2025年に米国ニューメキシコ州のサンタフェにある国際民芸品博物館
に開催されたパペル・マチェ(張子)展にアレブリヘス作品を出品。
長期にわたってサンタフェ・ウエスト図書館の中庭に展示されました。
現地の土産物として作られた張子とは違い、今回は古いメキシコの民芸品に
見られるスタイルを指定して、職人に制作してもらった特別なもの。
メキシコのフォークアートを長く集めている方には、
この造形の面白さが伝わるのではないでしょうか。
「メキシコの古い民芸品を一体所有する」感覚で楽しんでいただきたい作品です。

(サンタフェに展示されていたOscar のアレブリヘスの張子作品)

(メキシコシティのディエゴのスタジオに展示されている40~50年代のコレクション)
素材/強化紙 (ダンボール,新聞紙)
サイズ / 高さ59 幅29 奥行 15.5 (cm)