世界中のフォークアートコレクターを魅了するオアハカ州の木彫り人形。
現在では技術や表現方法が進化し、メキシコを代表する民芸品になりました。
しかし1960〜80年代に作られていた、いわゆるヴィンテージのウッドカーヴィングは
釘打ちで彫りも粗く、褪色もありますが、素朴な雰囲気と佇まいは
骨董として不変の魅力があります。
こちらはキリスト誕生を祝福した「東方の三賢人」の木彫り人形3体セット。
作者はおそらく故フランシスコ・サンチアゴの80年代後半の作品。
エキゾチックな装束を身に纏い、
それぞれ手にはキリストへの贈り物(黄金・乳香・没薬)を象徴する
壺や容器を大切に抱えています。
彫りが深く頬骨がしっかりある独特の顔の造形で、
3人とも一見似たフォルムですが、それぞれの彩色や衣装の柄に違いがあります。
肌の色の違いから、ブラウンはアフリカ系で褐色の肌のバルタサール、
オレンジはいずれかがヨーロッパ系の肌のメルチョール、アジア系のガスパールでしょう。
ブルー系が褪色してやさしい色味に仕上がっているヴィンテージウッドカーヴィング。
クリスマスシーズンのデコレーションとしてはもちろん、
フォークアートのコレクションの一つとしても存在感を放ちます。
*バルタサールの背面足元にヒビがあります。
画像をご確認の上あらかじめご了承ください。
サイズ/ 高さ約31 幅約9-9.5 奥行き8-9 (cm)
オアハカン・ウッドカーヴィング(ウニオン村)】
50年代にオアハカのアラソラ村でマヌエル・ヒメネスさんが作り始めた
木彫り人形。
目の前にある大きなモンテアルバン遺跡が世界遺産に登録され、
観光客が増加。
遺跡近くまで売りに出向いたマヌエルの目論見は的中。
人気作家になり村にまで買いに来る観光客も増えました。
そして瞬く間に職人は増え、他の村でも木彫人形が製作されるようになりました。
ウッドカービングと英語で呼ばれていた人形は、怪物や想像上の生き物が
モチーフになっていき、派手な彩色からアレブリヘス(妖怪のようなもの)と呼ばれるようになります。
1950年代のスタイルそのままの素朴な作風で作り続けるサンチアゴ一族の他に、
名職人と誉高いガビーノ・レイジェスやアルベルト・ペレス、
アンヘルの娘婿であるルイス・ガルシアなど、名の知られた木彫り職人がいます。
ラ・ウニオンでは木彫り人形をFigura de Madera =木製の人形(または造形)と呼んでいます。