


バロ・ネグロ=黒陶と呼ばれるオアハカのコヨテペック村で作られる陶芸品。
サポテカの先住民時代から作られていましたが、技法は途絶えていました。
しかし1953年にドーニャ・ロサという女性が試行錯誤の末、黒く光る陶芸を復興させます。
それまでも陶器作りだった盛んだった村は黒陶工房が瞬く間に増加したとか。
土に水を混ぜ粘土にしてから、形を作っていきます。
乾燥する寸前にメノウ石で磨くことにより、光沢がでるように。
窯で温度を低く短く焼いた後に密閉して炭化させることで、黒い焼き物に変身します。
こちらはメスカルという蒸留酒を保存する壺。
ニスを塗った上から、Recuerdo de Oaxaca(オアハカの思い出)という言葉とともに、アガベのような植物を眺めるソンブレロを被った赤シャツの男性が手描きで描かれています。
またマゲイで作られた持ち運び用の袋と土台付き。
さらには研磨前のバロネグロでできたショットグラスまでついており、これさえあればどこでも晩酌を始められるようになっています。
付属している粉はグサノと呼ぶ芋虫を磨り潰した粉です。
メスカルと一緒に舐めるものですが、食すのは止めてください。
しっかり厚みのある表面と口の形成など、丁寧な造りのフォークアート作品になります。
素材/陶器 、マゲイ(袋)、竹(土台)
サイズ/《本体》高さ17 直径13 口径3 台座直径11 《ショットグラス》高さ5 口径4.5 底直径3 (cm)