プエブラと並びタラベラ陶器の一大生産地であるトラスカラ州。
こちらはそのトラスカラで作られた大型のコーヒーポット。
どっしりとバランスの良いフォルムに、黄味がかった白の釉薬がたっぷりと塗布されています。
タラベラ陶器の基本は青と白の配色ですが、マヨリカ陶器の名残がある色彩豊かな絵付け。
蓋の持ち手や注ぎ口などポイントを深いブルーで色付けすることで優しい雰囲気の中に
メリハリのある仕上がりです。
テーブルウェアとして、同スタイルのカップやソーサーの入荷もございますが、
ポットだけでも十分存在感のある陶器です。
素材/陶器
サイズ/ 高さ23 蓋なし高さ17 幅 23 口径9 底直径10.5 グリップ4 (cm)
【タラベラの陶器】
スペインの統治時代に伝わった伝統的なマヨリカ焼き。
それまで先住民が作っていた土器から、
窯で焼き上げる陶器の技法がもたらされました。
フィリピンのマニラからアカプルコの港まで様々な物が交易され、
中国の青磁器や
イベリア半島におけるイスラム文化のタイルもメキシコに伝わるようになります。
アカプルコからベラクルスまで南北の港を結ぶ中継地だったプエブラで、
本格的に陶器の生産が始まり、それらはタラベラ焼きと呼ばれるように。
現在はプエブラ州とトラスカラ州の11の工房で生産されているものが
タラベラと名乗ることができます。
タラベラ風の陶器はグアナファトやトナラでも生産されており
メキシコ全土で販売されている代表的な陶器と言えるでしょう。
本家スペインのタラベラ陶芸とともにメキシコ産のものも
2019年にユネスコの世界無形文化遺産に登録されました。