オアハカの黒い陶器「バロ・ネグロ」。
こちらは生産が途絶えたとされる四つの鈴がついたカウベル。
「世界の民芸」でも濱田庄司氏に紹介され、またイームズハウスの玄関の呼び鈴として
使われていたりと、50年代のデザイナーや民芸職人に愛されてきました。
高度な形成技術が必要なため、途絶えていましたが
塑像できる工房を発見し、当店で独自に復刻の注文を出したものです。
丁寧に研磨が施され、程よい艶と黒陶の質感を味わえます。
研磨の具合や土の質感などは若干異なりますが、
完成度の高い、現代の四つベル。
歴史あるフォークアートをぜひインテリアに!
※仕入れ時より淵に小さな欠けがございます。画像をご確認の上あらかじめご了承ください。
素材/陶器
サイズ/縦12.5 横12 口直径 約4.5 (cm)
【バロ・ネグロ】
黒陶と呼ばれるオアハカのコヨテペック村で作られる陶芸品。
サポテカの先住民時代から作られていましたが、技法は途絶えていました。
しかし1953年にドーニャ・ロサという女性が試行錯誤の末、黒く光る陶芸を復興させます。
それまでも陶器作りだった盛んだった村は黒陶工房が瞬く間に増加したとか。
土に水を混ぜ粘土にしてから、成形していきます。
セメントの鋳型を使う造形がほとんどですが、平面な皿や壺の類は
轆轤を回したり、手で捏ねて象っていきます。
乾燥する寸前にメノウ石で磨くことにより、光沢がでるように。
土の中に埋めて低音度で2,3日の間、焼成させます。
燻すことで表面が炭素化し、陶器全体を覆います。
近年のバロネグロは縄や針、ナイフなどで焼成前に
スリットの装飾を入れるものが多く、繊細な技巧で作られたものほど
高額になっています。
また色がなくても研磨具合や焼き斑など職人が違えば、その質感も千差。