
メキシコ州メテペックは随一の陶器生産が盛んな街。
焼き物に最適な良質の土が採取されるようです。
その理由はこの小さな街は大昔、湖だったようで粘土質の土壌が現在でもあるそうです。
またもう一つが人魚伝説。
その湖は蛇の尾がついた"La Tlanchana"と呼ばれる女性が統治していた伝説があり、
下半身を魚に置き換えた人魚が人気のモチーフ。
こちらはおそらく1980年代に作られた「ラ・トランチャナ」
顔が小さくスタイルの良い人魚像。
深いブルーとくすんだピンクの配色が素晴らしいビンテージのフォークアート。
作者はわかりませんが、ソテノファミリーが作る独特の表情があります。
少し色の剥離はありますが、全体的に状態も良い貴重なメテペック・マーメイドでしょう。
*表面の剥がれがございます。ギターのネック部に修復跡がございます。
【メテペックの陶芸】
メキシコ州トルーカの離れ町メテペックは、陶器生産が盛んな町。
大昔は山岳地帯 ネバダ・デ・トルーカの湖の一部だったという地質から
陶芸に良質の粘土がよく産出したようです。
現在でもたくさんの工房があり民芸品だけでなく、食器や植木鉢など日用品の焼き物も生産されています。
一躍、この小さな町の名を知らしめたのはモデスタ・フェルナンデスという女性の職人。
彼女が作っていた水玉の小さな魔除け人形を1920年頃、ディエゴ・リベラが絶賛し、
メキシコシティの民芸博物館で個展まで開催させたそうな。
息子や娘たちも焼き物作りを手伝い、それぞれ工房をもつようになります。
彼らは現在ソテノファミリーと呼ばれ、ビビッドな色彩の生命の木や人魚を現在でも
作り続けています。
またゴンザレス工房やオルテガ工房など著名な職人がいる名工房では主にナチュラルな
土の素地を基調とした生命の樹や土人形の一大産地でもあり、
日用品の器に至るまで様々な陶器が生産されている街でもあります。
素材/陶器
サイズ/高さ 17 幅 18 奥行き 7(cm)