カトリックが主な信仰のある国々では、民衆が教会に捧げる絵画が作られています。
自らの災いから逃れた、また願いが叶った出来事などを、文章とともに
その様子を絵に表現します。
現在ではヨーロッパではほとんどその習慣はなくなったようですが、
メキシコではまだまだ専門の絵師がいるくらい、この奉納画の存在は重視されています。
それらエクスボト(EXVOTO)と呼ばれ、使い古しのブリキやアルミの板に描かれています。
それぞれ日常からあり得ないような出来事、浮気やお金にまつわる出来事がユニークに表され、
かのフリーダ・カーロもこのエクスボトに影響された作品を数点残しています。
そんなフリーダが題材となった珍しい作品。
「マリア・ホセフィーナは、ディエゴとフリーダのカップルの素晴らしい成功を讃えます。
その感謝を聖レメディオスに奉納画を捧げます。」メキシコ 1945年
救済の聖母レメディオスが登場するのは珍しいです。
スペインのマラガやセビージャの守護聖母とされ、メキシコでは馴染みが薄いので、
マリア・ホセフィーナはスペイン系のメキシコ人かもしれませんね。
フリーダがキャンバスにDIEGOと描き、コラソンが半分塗られているのが絶妙なストーリーを感じさせます。
素材/ブリキ板
サイズ/縦 17 横 20.8 厚み0.2 (cm)