プエブラ州イスカール・デ・マタモロスで80年代後半から90年代にかけて
製作された大きめサイズのツリーオブライフ。
作者はおそらくフランシスコ・フローレス。
まだラッカーコーティングはされていませんが多色使いになった時期の作品で、
赤やピンクは褪色していますが、青や緑の塗料はしっかり残っています。
木彫人形同様に、アクリル塗料への変換時期だったのかもしれません。
表からはわかりませんが、背面根元に修復跡がございます。
その他はダメージもなく、上品な印象の生命の樹。
40cmを超えるものはこれから貴重になっていくと思われます。
【フローレスファミリーの陶芸品】
プエブラ州のマタモロスという小さな街で
マリアッチ楽団の演奏家だったアウレリオ・フローレスは
植木鉢や土鍋を作って行った稼業の手伝いをしていた時、
ふと、教会にあるような聖人の人形と香炉や燭台を
焼物で作れないかと考えたそう。
そこで1930年前後に誕生したのがArbola de la vida=生命の樹の
キャンドルホルダー。
また子供のための魔除け人形やアダムとイヴの人形など
が人気となり、息子のフランシスコも仕事を手伝い始めます。
とりわけメキシコの死者の日の行事が世界的に知られるように
なると、ガイコツの人形を作り始め観光客に大人気になったらしく
米国にも輸出していたそう。
フランシスコが2006年に亡くなると、その跡を継ぐ者がおらず
フローレス親子の陶芸品は途絶えてしまいます。
が、2020年より息子のコンスタンティーノと知り合い、
当店との復刻品プロジェクトが始まります。
素材/陶器
サイズ/高さ 43.2 幅 37 台座直径 12(cm)