世界中のフォークアートコレクターを魅了するオアハカ州の木彫り人形。
現在では技術や表現方法が進化し、メキシコを代表する民芸品になりました。
しかしひっそりと小さなウニオン村で作られる作品は、
1950年代のスタイルそのままの素朴な作風で、人気があります。
こちらはカリスト・サンチアゴの作品。
プラシード・サンチアゴの最初の妻との次男にあたります。
他の家族の作品とは少し作風も異なり、独特のフォルムや色使いが特徴的。
やや大きめの鮮やかなイエローのウサギ。
オレンジ色の大きなアーモンド型の目に、立派な前歯を見せる表情は
角度によって脱力系にも不敵な笑みにも見えます。
そんなお顔とは裏腹に、愛嬌たっぷりの前足を上げたお座りポーズで
スタイルも良く、存在感あるウッドカービングです。
サイズ/ 高さ20 幅6 奥行き12 (cm)

2025年 10月撮影
【オアハカン・ウッドカーヴィング(ウニオン村)】
50年代にオアハカのアラソラ村でマヌエル・ヒメネスさんが作り始めた
木彫り人形。
目の前にある大きなモンテアルバン遺跡が世界遺産に登録され、
観光客が増加。
遺跡近くまで売りに出向いたマヌエルの目論見は的中。
人気作家になり村にまで買いに来る観光客も増えました。
そして
瞬く間に職人は増え、他の村でも木彫人形が製作されるようになりました。
ウッドカービングと英語で呼ばれていた人形は、怪物や想像上の生き物が
モチーフになっていき、派手な彩色からアレブリヘス(妖怪のようなもの)と呼ばれるようになります。
しかしそんな流行とは無縁で、観光客どころか現地のメキシコ人でも寄り付かない
ラ・ウニオン・テハラパン村のサンチアゴ一族は、
古いウッドカービングの製法のまま作り続けてきました。
最近は20代、30代の若者も木彫りをするようになり、名もなき職人が増えています。