ハリスコ州トナラは陶芸の街。
食器類や花瓶から植木鉢から民芸品まで幅広く、焼き物が作られています。
そのトナラの端っこにあるサンタ・クルス・ラス・ウエルタスという地域で
作られている"Barro Betus"=バロ・ベトゥスと呼ばれる独特の陶芸品。
木の樹液を顔料に混ぜ塗装していたため、もこもした質感や厚みが特徴的。
古くから米国のデザイナーやコレクターたちに人気の高かった彩色玩具や土人形は
他にも様々なモチーフのものを作っています。
こちらはメキシコシティの骨董市で発見した大きなサイズのトランペットのオブジェ。
以前からこのようなトランペットは、淡い色合いや素焼きの雰囲気からメテペック産だと日本国内では
伝聞されていましたが、実際はこのサンタ・クルスで作られていたもの。
作者や工房はわかりませんが、80年代までたくさん作られていたようです。
今回の入荷したものは40cmを超える、本物のトランペットサイズ。
しかも頭と口がヘビになった奇妙な造形。
遊び心あふれる不思議なオブジェとして、かなり珍しいフォークアート。
インパクトのあるインテリアになりそうです。

グアダラハラ市にあるハリスコ州立民芸館にて展示されているトランペット
(2022年8月撮影)
素材/陶器
サイズ/ 寝かせた状態で 高さ 10 長さ 42 幅 20(cm)