1950年代にオアハカのアラソラ村で作られ始めた木彫り人形。
木工職人のマヌエル・ヒメネスさんが、モンテアルバン遺跡に来る観光客相手に売るようになり、
村の他の人々や、他の村にまで木彫り人形の工房ができるようになりました。
中でもひっそりとした村落であるラ・ウニオン・テハラパン村ではマルティン・サンチアゴさんを
中心とした兄弟や息子、孫たちが現在でも昔ながらのシンプルな木彫り人形を製作しています。
こちらはマルティンが製作した聖母ラ・ソレダー。
制作年代の詳細は不明ですが、おそらく70〜80年代ぐらいのものと思われる古い時代のものです。
直線的なフォルムの聖母が纏う衣紋には、細かく花の模様が彫り込まれています。
古い年代の作品のため、アニリンでペイントされた色が薄く抜けていっている部分もありますが、それがかえって良い雰囲気を醸し出しています。
残念ながら頭の上の冠につけられていたであろう十字架は欠損してしまっていますが、
全体的に見て非常にコンディションも良い作品。
メキシコ国内でも現在は入手が難しく、世界的も高騰している
古い木彫り人形ですので貴重なフォークアートです。
メキシコらしいモチーフながらも、その他のインテリアともうまくマッチするので
ながく楽しんでいただける作品でしょう。
サイズ/高さ 28 幅 9.5 奥行き 5(cm)