

アンヘリコ・ヒメネスが生み出した意匠の一つである青いチーター。
チーターはアフリカの動物ですが、90年代前半に顧客から注文を受けて
生み出したフォルム。
またシマウマを咥えてる姿は、サイズ感の不思議さからチーターが巨大に見える錯覚も。
ファミリーの中では父マヌエルとともに、国立文化支援財団からグラン・マエストロの認定を受けている
アンヘリコは、分厚い民芸職人を紹介する書籍 "Gran Maestro de Arte popular" に
青いチーターとともに紹介されています。
そして残念ながら2024年12月23日に急逝したため、遺作のうちの1体となりました。
*尻尾の付け根に修復跡が見られます。

(2024年10月 撮影)
素材/木
サイズ/ 高さ21 体長幅36 シマウマ含む奥行き17 (cm)
-ARTIST-
Angelico Jimenez Hernandez(アンヘリコ・ヒメネス・エルナンデス)
1954年生まれ。
マヌエル・ヒメネス・ラミレス の次男で12歳から父の木彫りを手伝い始める。
彼が製作に加わるようになり、大きく作風が変化。
しっかり研鑽し滑らかな質感の仕上がり。
またいち早くアクリル塗料を取り入れ、ドット模様や細部に至るまでムラなく塗装が為されるようになり、
現在のファミリーの作風を作り上げた功労者とも言える。
作家性を保つために署名をいれるようになり、父マヌエルのサインも彼が代わりに書いていたようだ。
大きなサイズの人形を得意とし、緑や青の着色が好み。
息子2人のうちロケ は製作を中断中。アンヘリコJr は木彫り人形を製作しているが、
ファミリーの作風とは異なる現代的なスタイルで自ら工房を設立している。
娘マリカルメン夫妻が現在は父の製作を手伝っている。
ほぼ注文品のためオアハカ市内の民芸品店でも作品を見かけることは少ないかもしれない。