世界中のフォークアートコレクターを魅了するオアハカ州の木彫り人形。
現在では技術や表現方法が進化し、メキシコを代表する民芸品になりました。
オアハカ市内から小一時間ほどの小さな小さな村 ラ・ウニオン・テハラパム。
この村の長老とも言えるマルティン・サンチアゴ (93歳)が1960年代後半、
アメリカの出稼ぎから帰ってきた後にマヌエル・ヒメネスの存在を知り、
彼の作っている木彫人形を真似て作り始めたよう。
こちらはウェンセスラオ・サンチアゴさんの作品。
動物ではなく、天使や悪魔、ガイコツ、人物像を得意としています。
それもそのはず、彼と兄のオクタビオさんは
様々な人物像を作り出した名職人、故フランシスコ・サンチアゴさんの息子たち。
ウェンセスラオさんは長らく米国に出稼ぎに行っていたため、あまり名が知られていませんが、
独特のモチーフでユニークな木彫り人形を作り続けています。
こちらはステッキを持ったディアブロ=悪魔。
丸いブルーの瞳に、獣のようなヒトのような不思議な造形の口元が
ちょっとヘンテコな面白さがあります。
取り外し可能な縞模様のステッキは、先端に顔があってヘビのよう。
真っ赤なボディの強烈な見た目に
土台の明るいブルーが良いアクセントになってポップな雰囲気に。
日本国内ではあまり流通していない貴重なウッドカーヴィングです。
サイズ/高さ13.5 幅5 奥行き6 (cm)
【オアハカン・ウッドカーヴィング(ウニオン村)】
50年代にオアハカのアラソラ村でマヌエル・ヒメネスさんが作り始めた
木彫り人形。
目の前にある大きなモンテアルバン遺跡が世界遺産に登録され、
観光客が増加。
遺跡近くまで売りに出向いたマヌエルの目論見は的中。
人気作家になり村にまで買いに来る観光客も増えました。
そして瞬く間に職人は増え、他の村でも木彫人形が製作されるようになりました。
ウッドカービングと英語で呼ばれていた人形は、怪物や想像上の生き物が
モチーフになっていき、派手な彩色からアレブリヘス(妖怪のようなもの)と呼ばれるようになります。
1950年代のスタイルそのままの素朴な作風で作り続けるサンチアゴ一族の他に、
名職人と誉高いガビーノ・レイジェスやアルベルト・ペレス、
アンヘルの娘婿であるルイス・ガルシアなど、名の知られた木彫り職人がいます。
ラ・ウニオンでは木彫り人形をFigura de Madera =木製の人形(または造形)と呼んでいます。