

イサイアス・ヒメネスが運営する"Taller El Tallador de Sueños"
英語でドリームカーヴァー工房の署名が入った現代的な木彫人形。
工房にはイサイアス親子以外にも着色を担当する妻ニコラサや、
その他若手スタッフが3名ほど在籍しています。
息子ら20〜30代の世代は、現在のオアハカウッドカーヴィングの
主流である、曲線を生かした造形にモザイク模様の細かな着色を
製作しています。
分業制で1つの作品を製作しているため、工房の署名がはいっています。
こちらはメキシコの固有種ウーパールーパーに、輪廻を意味するカラコル模様や
シンボリックなアイコンがトライバルに細かくペイントされています。
波打つような尻尾に、タイル模様の可愛らしい顔は
新しい職人世代の素晴らしいセンス。
古いもの、古いスタイルだけでなく現在進行形のメキシコ民芸も
日本に広めるべく、このようなアレブリヘス的な木彫人形も
これからご紹介していきます。

(2024年9月撮影)
素材/木
サイズ/ 高さ 10 体長 34 幅 7.5(cm)
-ARTIST-
Isaias Jimenez Hernandez(イサイアス・ヒメネス・エルナンデス)
1961年生まれ。
マヌエル・ヒメネス・ラミレス の三男のイサイアスは、
兄アンヘリコとともに17歳から父の木彫りを手伝うようになり、
その技術を学びながら自らも腕を磨いていった。
特に深く印象的な目の彫りは美しく、彼独特の技法によるもの。
家族を持ってからも父マヌエルと同居していたため、そのまま生家の一部を増築しマヌエル・ヒメネス博物館を設立。
記録された書籍やアメリカのTVドキュメンタリービデオ、
そして貴重な父マヌエルの作品を展示している。
しかしまだまだ少ないため、海外のコレクターから買い戻すこともしているよう。
2002年には兄とともに中国政府に招聘され現地でファミリーの展覧会を開催。
観光客のためのワークショップや他の地域の民芸博覧会にも積極的に参加し、
ファミリーと博物館の広報に尽力している。