

メキシコ州トルーカの離れ町メテペックは、陶器生産が盛んな町。
現在でもたくさんの工房があり民芸品だけでなく、食器や植木鉢など日用品の焼き物も生産されています。
一躍、この小さな町の名を知らしめたのはモデスタ・フェルナンデスという女性の職人。
彼女が作っていた水玉の小さな魔除け人形を1920年頃、ディエゴ・リベラが絶賛し、
メキシコシティの民芸博物館で個展まで開催させたそうな。
息子や娘たちも焼き物作りを手伝い、それぞれ工房をもつようになります。
彼らはソテノファミリーと呼ばれ、ビビッドな色彩の生命の木や人魚を現在でも
作り続けています。
こちらはLos Tres Reyes Magos=トレス・レジェス・マゴスの一人、聖メルチオール。
聖書に登場する東方の三賢人の一人で、生まれた神の子キリストに授け物をするため現れた
知識の高い人とされています。
金塊を授ける役目だけあってゴールドの色使いが美しい賢人人形。
2020年に他界したアベル・ソテノさんの作品で、古くから作り続けてきたモチーフである聖人の人形。
メテペックらしいビビッドな彩色が、いかんなく発揮された素晴らしい作品です。
もうこのように丁寧な人形を生み出す職人は、メテペックには存在しないかもしれません。
貴重なアベルさんのラスト・ワークになります。
*3体セットの場合、かなりお買い得になっております。
素材/陶器
サイズ/高さ29 幅 15 奥行き 9(cm)