スペインの有名な陶芸の街タラベラからその名がとられた、プエブラ州のタラべラ焼き。
こちらは1824年創業の老舗工房ウリアリテの蓋付きの壺。
ウリアリテ工房はスペインからの認定を最初に受けた、最も名の知られている陶芸工房でもあります。
金属のベースが取り付けられた珍しいデザインで、タラベラらしい濃淡のある上品な青色の絵付けと相性がぴったり。
壺の下部に書かれた手書きのコカコーラのロゴが謎ではありますが、ノベルティとして作られたものかもしれません。
老舗工房とポピュラー企業の珍しいコラボレーションアイテムです。
素材/陶器 錫合金
サイズ/ 高さ30 蓋なし高さ21.5 幅 16 口径8 底直径15.5 (cm)
【タラベラの陶器】
スペインの統治時代に伝わった伝統的なマヨリカ焼き。
それまで先住民が作っていた土器から、
窯で焼き上げる陶器の技法がもたらされました。
フィリピンのマニラからアカプルコの港まで様々な物が交易され、
中国の青磁器や
イベリア半島におけるイスラム文化のタイルもメキシコに伝わるようになります。
アカプルコからベラクルスまで南北の港を結ぶ中継地だったプエブラで、
本格的に陶器の生産が始まり、それらはタラベラ焼きと呼ばれるように。
現在はプエブラ州とトラスカラ州の11の工房で生産されているものが
タラベラと名乗ることができます。
タラベラ風の陶器はグアナファトやトナラでも生産されており
メキシコ全土で販売されている代表的な陶器と言えるでしょう。
本家スペインのタラベラ陶芸とともにメキシコ産のものも
2019年にユネスコの世界無形文化遺産に登録されました。